静かなる名辞

pythonとプログラミングのこと


プログラミングのブログにアドセンスを貼る話

はじめに

 一ヶ月ほど前から当ブログはGoogle Adsenseを導入しています*1

 このブログはいわゆる「技術ブログ」と呼ばれるようなプログラミングのブログですが、プログラミング関連のジャンルでアドセンスを貼った場合の収益性についてはネット上にもあまり情報がありませんでした。なので貼る前は「びっくりするほど儲からなかったらどうしよう」などと思っていたのですが、とりあえずそれに関しては杞憂かな、という水準では稼げそうです。

 ご報告を兼ねて、内実をレポートします。

 なお、規約の絡みでPVや収益などの指標の具体的な数字は公表できません。あしからず。以下に出てくる数字は、有効数字一桁くらいのアバウトなものだと思ってください。基本的にボカして書いています。

このブログのPVと収益性

 まずこのブログの一日のPVですが、先月の数字を平均すると一日2000 PV弱くらいです。記事数はこの記事で183記事目で、1記事あたり10 PV強が得られていることになります。

 アドセンスの収益性の指標としては、ページRPMというものがあります。これは1000 PVで得られる収益のことです。これを1000で割れば収益[円]/閲覧数[PV]になるので、こちらで示します。当ブログでは0.2円/PV前後です。

 なので、アバウトですが一日400円弱ほど儲かるかなぁ、という収益性になっています。一ヶ月では一万円くらいです。これをしょぼいと見るか、小遣い稼ぎとしては優秀と見るかは、人によって分かれると思います。

収益の傾向

 プログラミングのブログというジャンルには、幾つかの特色があるようです。世間で言われているアドセンスとは、ちょっと違う傾向が見えました。

ユーザのほとんどはPCからアクセス

 アクセスの9割はPCからです。プログラミングをしながら調べごとをして当ブログにたどり着く方が多いと思うので、当たり前だと思います。

 このおかげで、PC向けに最適化すればとりあえず問題なく収益があがります。

 SEOとかアフィリエイトのサイトには、「現在はモバイルからのアクセスがほとんどなので、サイドバー広告は効果が少ない」なんて書いてあるところが幾らでもありますが、当ブログではサイドバー広告は立派な主力です。

 モバイル向けに最適化しようとすると、入れるのが面倒な上に本格的に邪魔な記事中広告を主力にせざるを得ないと思うので、これは嬉しい傾向です。サイトのユーザビリティを大きく損なわずにアドセンスで稼げます。
(余談ですが、一番稼いでくれるのはブログの一番上にでかでかと貼ってあるヘッダ広告です。印象は最悪なんだろうけど、全収益の2/5くらいをはじき出しています)

低いクリック率とそこそこのクリック単価

 よく巷のサイトには「ITスキルの高いユーザが多いサイトは広告のクリック率が下がる」などと書いてありますが、その理論で行くとプログラミングのジャンルのユーザなんてITスキル最強みたいなものですからクリック率は低いはずです。このブログも案の定というか、0.1%という「低い」クリック率をはじき出しています(平均で0.3%、本格的なアフィサイトであれば1%くらいは行くそうです)。

 それでも、クリックが「0ではない」というのは励みになる要素で、まあ何千人も来ていれば一定の確率で広告をクリックする人はいるということでしょう。

 「そんなにクリック率が低くて儲かるのかよ」と思う方もいると思いますが、広告単価が高いものが多いっぽく、なんとか補えます。恐らく、単価が高めの転職系、学習系、IT製品系などが表示されていることの結果だと思います。

 アドセンスのクリック単価の平均は30~40円くらいらしいですが、当ブログはその倍は軽く叩き出しています。

 なので、最終的にはクリック率の低さと広告単価の高さが相殺しあって、世間並みにはカネになってるのかな? という印象です。

準主力のCPM

 アドセンスというと、普通はクリック単価広告の印象が強いと思いますが、実はCPMというインプレッション単価型の広告(広告の表示で収益が発生する/広告主からすると表示される回数にお金を払う)も存在します。

 なんか、軽く調べた感じだと、普通のサイトではCPM型の総収益比は2割未満らしいのですが……何しろ上述の通りのクリック率なので、このブログではCPMも準主力くらいには稼いでくれます。日によって変動はありますが、一日の収益の1/3~1/2くらいは稼いでくれていると思います。インプレッション収益も、クリック単価型と遜色ありません。むしろ日によっては上回ることすらあります。

 CPM型の広告は、PVに比例して着実に収益が伸びていきます。サイト運営者からすれば運次第な要素のあるクリック単価型広告とは違い、十数分おきに確認するたびに(確認してどうするんだ、って話ですが)コツコツ1円ずつ収益が積み上がっていくので、心に優しい広告です。

割に合うの?

 これについて知りたい方も多いと思いますが、結論から言えばたぶん仕事としては割に合わないです。ある程度効率的に運営できたとしても、時給500円くらいだと思います(記事を書く労力、維持管理する労力を適当に時間換算すれば、自ずと結論はでます)。

 ただし、ブログ運営は「趣味」ですから、そう考えると「趣味」をやるだけで、

  • 時給500円稼げる
  • さやかながら我が国のITの発展に貢献できる(かもしれない)

 なので、皆さんも(書くネタがあれば)プログラミングとか技術系のブログを作ってみてください*2

結論

 儲かるかというと微妙なのですが、稼げないというほどでもないという程度には稼げます。

 強弁すれば小遣い稼ぎにはちょうど良いと見れなくもありませんが、積極的に人におすすめはしません。でも、このブログを完全放置しても月1万円になるので*3、私は貼り続けます。そんなところです。

*1:邪魔と思われている読者の方も当然おられるかと思いますが、私の小遣いに直結する問題なので、生暖かい目で見守っていただければなぁ、と思います。

*2:でもものすごく流行っちゃって、広告の需給が悪化して単価下がったりすると(私が)困るので、この記事を読んで「プログラミングのブログを始めてみようかな」と思い立つ人は2人か3人いればそれで良いです

*3:ただし1万円をずっと維持できる訳ではないことに注意。プログラミングの記事なんて、数年もすれば検索順位下落・トレンドの移り変わりで読まれなくなることでしょう